虫歯治療

虫歯とは、お口の中に存在する虫歯の原因菌（ミュータンス菌など）が出す「酸」によって、歯のカルシウムが溶かされることで歯に穴が開いてしまう病気のことです。
ミュータンス菌は、食べ物や飲み物に含まれる糖分をエサにして酸をつくりだします。
虫歯は日本人が歯を失う二大原因の一つです。
虫歯は基本的には自然に治りません。
ごく初期の虫歯は唾液の力で少し回復することもありますが、それでも元通りの歯になるわけではありません。
虫歯になる前に予防することを心がけて、ご自分の歯を大切にしましょう。

●虫歯が大きくなってからの治療だと、より大きな費用がかかる

虫歯の治療は、早いほど簡単で通院の回数も少なく、費用も安くすみます。

●突然痛みが出ることがある

虫歯が大きくなる前であれば、突然痛みが出ることはありませんので、早いうちに治療しましょう。

●虫歯が進行して歯の神経を抜くことになった場合、歯の寿命が大きく縮まる

歯の神経を取った歯はその時点で大きく歯が削られて弱くなるため、のちにヒビがはいったり割れたりする可能性が高まります。

●最悪の場合、歯を抜くことになる

虫歯が歯肉の深いところまで進行するとかぶせものをして残すこともできなくなり、抜くことになります。
抜いたところは入れ歯やブリッジ、インプラントなどになってしまう場合があります。

当院では、少しでも質の高い虫歯治療を行うため、技術や道具、丁寧さなどさまざまなことに徹底的にこだわって治療にあたっています。
詳細は次の「ゆき歯科医院の虫歯治療の特長」の項目をご覧ください。

たとえ世界一技術が高い歯科医師に虫歯を治してもらっても、きちんと虫歯予防に取り組んでいる歯科医院でなければ、実はあまり意味はありません。
なぜなら、虫歯の原因を改善しなければ、確実に虫歯を繰り返すからです。
一度虫歯になって治療を受けても、歯が元通りになったわけではありません。
人工の材料で置き換わっただけなので、その材料と歯の隙間は虫歯になりやすくなります。

また、今回虫歯になったということは、今のあなたの口の中は「虫歯になるようなリスクの高い環境」だということでもあります。

このため、ただ治療を行うだけで、虫歯の原因を改善しないままでは、また次も（しかも前よりも早く）虫歯になることを繰り返すことになってしまいます。

当院では、虫歯治療そのものにこだわるのは当然として、きちんと虫歯の原因を調べ、改善することで、二度と虫歯にならず、最後までご自分の歯を残すことを目指します。
予防の具体的な取り組み内容については、予防歯科のページをご覧ください。

実は、良い治療をするためには、どれだけ時間をかけられるかが非常に重要です。
これは字を書くことをイメージすると分かるかもしれません。
とても急いで書いた字は読めないほど汚いことがありますし、逆にものすごく時間をかけて丁寧に書いた字は、自分が書いたとは思えないほど上手く書けることがあるのではないでしょうか。
歯科治療も同じです。
当院では患者さん一人に対し、最低30分以上しっかり時間を取って治療をしています。
特に、自由診療では、保険診療よりもさらに2倍以上の時間をかけて治療を行っています。

歯科治療は繊細で精密な作業のため、良い治療を行うためには「よく見える」ことも非常に重要です。
歯科用ルーペは普及率10%ほどであり導入している医院はまだわずかですが、ゆき歯科医院ではルーペの中でも特に高倍率でゆがみなく鮮明に見えるアドメテック社製エルゴTTLルーペ10.0倍を用いています。
また、このとき更に鮮明に見えるよう、マイクロテック社製バタフライ2ライトを使用し、暗い口腔内でも明るく明瞭な視界のもとで治療を行っています。

当院の院長は、高次医療機関である大学病院に勤務した経験もあり歯科医師歴15年を超えているなど経験豊富です。
今でも年間200万円以上を投資してセミナーや学会に参加し知識を深め技術の研鑽に励んでいます。

虫歯治療で最も重要なのは、再発させずに、いかに長期間もたせるかということです。
長期間もたせるためには、虫歯治療そのものの質だけでなく、虫歯を繰り返さないよう原因となっている習慣を改善することが非常に重要です。

▶厚生労働省　歯の健康4.対策（１）自己管理（セルフケア）能力の向上より　

しかし、歯科医院できちんとあなたの習慣を聞き取りしてもらい、「虫歯になった理由はおそらくこれです」「こうすれば虫歯を予防できます」と教えてもらった、という経験がある方はほとんどいらっしゃらないのではないでしょうか。
残念ながら、一般的な歯科医院では「予防しています」と口ではいっても、定期検診で早期発見しようとするだけで、虫歯そのものを防ぐ予防には取り組んでいないことがほとんどです。
当院では、「CRASP」というツールを使って、虫歯リスクを診断し原因を見つめるとともに改善方法をご提案するなどさまざまな取り組みをしています。

当院では、患者さんのお口の状態をしっかり検査・診査し、その結果を説明したあと、精度を上げるために歯周病の治療をしてから虫歯治療を行います。
虫歯治療そのものにも長い時間をかけ、虫歯の再発防止のため、食習慣・生活習慣の確認や改善方法のご提案もしていきます。
そのため、治療完了までにかかる時間は短くありません。
とにかく早く終わりにしたいという方は、他の歯科医院を検討した方が良いかもしれません。

例外はありますが、最高峰の飲食店では、仕入れや仕込みから一人で行い、他に職人は雇わないお店が少なくありません。
歯科医院も同じで、本当にこだわった丁寧で質の高い医療を求める歯科医院は、歯科医師を誰も雇わず院長一人という形にたどり着きます。
当院でも、質の高い歯科医療に徹底的にこだわり、たとえどんなに患者さんが増えても歯科医師は増やさず、院長一人だけで治療にあたっています。
このため、どうしても患者さんすべてをお受けすることは難しく、初めてご来院される方の場合は、曜日や時間帯など状況によってはお断りすることも少なくありませんが、ご理解ご協力いただければ幸いです。

※例外として、インプラント治療は専門性が高いので、これだけは専門の歯科医師を呼んでいます。

自由診療とは保険適用外の診療のことです。
保険診療は、健康保険により患者さんが負担するお会計が3割以下で済みます。
一方で、素材や工程が厳しく規定されており、「これを使ってこういうやり方でやらないとダメ」と決められています。
そのため、行える医療に制限・制約があるのが欠点です。

●メリット

自由診療は素材や工程に制約が少なく、価格も自由に決められるため、より良い素材や材料、追加の工程、優れた設備、精密な技工物を用い、長い時間をかけて丁寧かつ良質な医療行為が可能となります。

結果として、自由診療の方が「歯が長持ちする」「見た目が良い」（入れ歯であればさらに「よくかめる」「違和感が少ない」など）と考えていただいてほぼ差し支えありません。

●デメリット

保険診療のように健康保険からお金が出ないので、お会計を10割すべてご自身で負担していただかなくてはいけません。

お医者さんの保険診療と異なり、歯医者さんの保険診療は規定がとても厳しく、明らかに優れた素材や材料、工程や設備でも使うことができないものが非常に多くあります。
そのため、下記のようなイメージで理解していただけるといいと思います。

●お医者さんの保険診療→標準医療

●歯医者さんの保険診療→最低限の医療

●歯医者さんの自由診療→標準医療

当院の予防歯科では、質の高い治療を心がけるだけでなく、同時にリスクを改善し、メインテナンスを通じてリスクをコントロールしていくことで健康を維持していきます。

虫歯や歯周病を予防するためには継続的な来院やメインテナンスが必要になるため、患者さん自身によるスケジュール管理が求められます。

また、個人差はありますが、歯のクリーニングでは、歯磨きだけだは落としきれないような汚れを専用の器具や機械を使用して除去しますので、お口の中の状態によっては出血を伴う可能性や施術後に歯茎が引き締まったことで歯茎が少し下がったように見えることがあります。

歯周病や虫歯で歯を失うことを防ぐためには、歯周病が発症しない若いうちから「予防型」医療で歯を守ることが大切です。

●素材

保険診療の虫歯治療ではプラスチックや金銀パラジウム合金を使いますが、自由診療ではセラミックや金合金といった、より見た目が良く虫歯や歯周病になりにくい材料を用います。

●工程

自由診療では、患者さん個人に合わせた型採りの道具を作成し、高級な型採り材料を用います。
また、かぶせものでは「歯肉圧排」という特殊な工程を更に加えることで、より精度を高めます。
さらに、前歯のかぶせものでセラミックを用いる場合には、シェードテイキングといって、かぶせものを作る技工士さんが来院し直接患者さんの歯を見て精密な色合わせを行います。

●技工所

詰めもの・かぶせもの・入れ歯は歯科医院で型採りされたあとに技工所で作製されるため、より良い治療のためには質の高い技工所が欠かせません。
技工所には保険診療専門の技工所、保険診療と自由診療両方を行う技工所など様々ですが、当院の自由診療では、自由診療専門の技工所を選定し、その中でも特に院長が一流の技術者と認めた技工所のみに発注します。

●優先予約

火・金・土曜日の一部時間帯に自由診療専用の予約枠が確保されています。
このため、保険診療の次回予約が最短1ヶ月半ほど先になるのに比べ、最短1週間でご予約がお取りできます。
もちろん通常通り他の曜日にご予約いただくことも可能です。

●ダイレクトボンディングとは

ダイレクトボンディングは虫歯治療の一種で、セラミック80%の歯科用複合材料の詰めものによる治療です。
他の詰めものと違い健康な歯をほとんど削らないで済む、つなぎ目がなく歯と一体となるため見た目がキレイで虫歯も再発しにくい、基本的に1回の治療で終わる、などのメリットがあります。

●患者情報

40代女性

●主訴

右下の奥歯に入っている銀歯の見た目が気になるので白くしたい。

●治療期間

1回

●治療内容

右下の奥から2番目の歯に保険の金属の詰め物が装着されていました。
麻酔をしてから金属を除去し、セラミック80%の歯科用複合材料を用い、お口の中で直接詰める処置を行いました。

●治療結果

歯に合わせた自然な形態と色調の詰め物に変わり、患者さんは見た目の改善に満足されました。

●費用

39,000円（税込）

●保険適用かどうか

自由診療

●治療のポイントや特徴

この材料は時間と共にすり減ったり欠けたりする可能性がありますが、そうなった場合でも金属やセラミックを使う治療と異なり部分的な補修が可能です。
健康な歯をなるべく削らない最小限の治療ができるのがメリットです。

●リスク・副作用

処置後、一時的に知覚過敏が出る可能性があります。
食べ物や噛み合わせの力などにより詰め物の材料が欠けたり、詰め物の隙間から着色が起こることがあります。